投稿

3月, 2024の投稿を表示しています

地理はおもしろいんだぜ?「人間の営みがわかる地理学入門」

地理はとても面白い学問であると私は考えているのですが、 如何せん、覚えることが多すぎて、 単なる「暗記教科である」と捉えるのが一般的学生の価値観であると思います。 覚えることが多いのは当たり前で、 地理は人と土地の関係、土地に関連する気候の話、 気候と人に関連する農作物の話、と関連事項が多岐にわたります。 (各土地で信仰されている宗教までもが地理の範囲に入ってますし) これを中学三年間の中ですべて習得しなければならないので、 結果的に「データの暗記」になってしまいます。 大事なのは間の繋がりなんですが、 それをやってると学ぶことが多すぎて時間足りないです。 ですので、お勧めは本書のような 地理学初学者向けの本を隙間時間に読むことだと思います。 本書は京都大学の地理の教授の書かれた書籍です。 実際に世界各地に飛び回り、 ご自身の五感で習得された知識は厚みが違います。 自分ではとてもできない経験を、 こうして追体験できるのが読書の醍醐味です。 世界各地の人々の生き様や 農産物と気候の関連性、宗教や国家、村落の歴史性なども学べます。 惜しいのは、折角の生の知識が 飛び飛びで網羅的になってしまっているところなんですが、 それでも世界の地理の学びには恰好の一冊になっています。 「地理はどうもなぁ」という方にこそご一読していただきたい一冊です。 水野一晴著 ペレ出版 2016年